『明るい昼闇』

深い森の底から湧き出た
みどり色の匂いに連れられて
迷い込むは、不気味な昼闇。

蠢きと羽ばたきは私を追い立て
鬱蒼と茂る静寂は私を無視した。

背中を伝う
神隠しの予感。

帰る場所を忘れたなら
きっとここが、私の還る場所。


photo by「Tetsuya」様
2022.05.07








不自然な水たまり。
赤信号が交差する瞬間。
違和感のカーブミラー。

時計を見ると、いつも四時四十四分であるように
一度気付いてしまったら
見逃してはもらえない。